歩き出した足元で  砂が  泣いている

振り返りながら  ぽつり ぽつり

思い出しか語れない

抜け殻を引きずりながら   踏み出す足元の  砂が泣く

このままなにもなかったように

愛した軌跡さえも 風に流されて  消えていく

切なさも 愛しさも

冷たい空気にほだされて  薄れていく